COLUMN

「フロントガラス交換の依頼が来たが、カメラ付きの車なので自社では受けられない」「バンパー修理のたびに、エーミングだけ外に出している」。
衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)の普及にともない、こうした場面が増えている整備工場・鈑金工場は少なくないはずです。
前方を監視するカメラやレーダーにかかわる作業は「電子制御装置整備」として特定整備の対象で、経過措置も2024年3月末で終わりました。
ただし選択肢は「すぐに認証を取る」だけではなく、要件や入庫台数によっては外注や段階的な取得のほうが合理的な場合もあります。
この記事では、認証の要件と手続きを整理したうえで、自社にとってどの選択が合うかを判断する材料をまとめます。

特定整備とは、道路運送車両法で定められた、地方運輸局長の認証を受けた事業者でなければ事業として行えない整備のことです。
2020年4月1日施行の改正で、従来の「分解整備」に「電子制御装置整備」が加わり、2つをまとめて「特定整備」と呼ぶようになりました。
| 区分 | 主な対象 | 認証の考え方 |
|---|---|---|
| 分解整備 | 原動機、動力伝達装置、走行装置、操縦装置、制動装置、緩衝装置、連結装置を取り外して行う整備 | 従来の「分解整備」にあたる区分。いわゆる認証工場の多くが取得済み |
| 電子制御装置整備 | 自動ブレーキやレーンキープなどに使う前方監視用のセンサー(運行補助装置)と、自動運行装置の整備 | 2020年4月に新設。分解整備の認証とは別に取得が必要 |
認証は区分ごとに受けるもので、「分解整備のみ」「電子制御装置整備のみ」「両方」の3パターンがあります。
分解整備の認証を持っている工場でも、電子制御装置整備の作業を行うには、その区分の認証を追加で受ける必要があります。
電子制御装置整備の対象は、自動ブレーキやレーンキープ(車線維持支援)などに使われる、前方の状況を検知するためのカメラ・ミリ波レーダー等のセンサー(運行補助装置)と、自動運行装置です。
対象になる作業は次のとおりです。
・前方監視用のカメラ・レーダー等や、その情報を処理するコンピュータ(ECU)の取り外し、取付位置や取付角度の変更、機能の調整(いわゆるエーミング)
・これらのセンサーが取り付けられたフロントガラスや、バンパ・グリルなど車体前部の脱着
・自動運行装置を取り外して行う整備・改造
見落としやすいのは、センサーに触れなくても、センサー付きのフロントガラスやバンパを脱着するだけで対象になる点です。
一方で、対象には次のような限定があります。
・対象となるのは、衝突被害軽減ブレーキやレーンキープ機能が保安基準の適用を受けている車両です。対象車両は、国土交通省が公表しているメーカー別のリストで確認できます
・エーミング作業のうち、ターゲットを設置しない「動的エーミングのみ」「自動エーミングのみ」の作業は対象外です。ただし、センサー付きのガラスやバンパの脱着、カメラの交換やそれに伴うECUの機能調整(コーディング)などは対象になります
・運行補助装置として対象になるのは前方の状況を検知するセンサーに限られるため、一般的なバックカメラや後方の障害物センサーの脱着・調整は対象外です。ただし、自動運行装置(いわゆるレベル3以上)を備えた車両では、その構成部品となるセンサーの整備が対象になる点に注意が必要です
外注していた作業の中に、認証なしで対応できるものが含まれていないか見直してみるとよいでしょう。
制度開始前から該当作業を行っていた事業者向けの経過措置は、2024年3月31日で終了しました。
現在は「以前から行っていた作業」であっても、認証を受けずに事業として行うことはできず、罰則(50万円以下の罰金)の対象になります。

認証を受けるには「人」「設備」「場所」の3つの基準を満たす必要があります。
ここでは電子制御装置整備の認証を中心に、道路運送車両法施行規則と国土交通省・近畿運輸局の資料にもとづいて整理します。
電子制御装置整備のみの認証を受ける場合の主な要件は次のとおりです。
・特定整備に従事する従業員(工員)が2人以上いること
・一級・二級・三級自動車整備士、自動車車体整備士、自動車電気装置整備士のいずれかの資格を持つ人が、特定整備に従事する従業員の4分の1以上(端数は切り上げ。5人なら2人)いること
・少なくとも1人は、一級自動車整備士(一級二輪自動車整備士を除く)であるか、一級二輪・二級・自動車車体・自動車電気装置のいずれかの整備士資格を持ち、「電子制御装置整備の整備主任者等資格取得講習」を修了していること
・上記の要件を満たす人の中から、整備主任者を選任すること
分解整備と両方の認証を持つ場合は要件が異なり、講習で要件を満たせるのは一級二輪・二級自動車整備士に限られ(車体・電気装置整備士は対象外)、保有率に数えるのも一級〜三級の自動車整備士です。整備主任者も区分ごとに分けられないため、両方を統括できる人を選任します。
二級自動車整備士が在籍している工場であれば、その人が講習を修了することで人的要件を満たせるケースが多くなります。
なお、2027年1月からは整備士資格の区分の再編が予定されており、講習の要否などの扱いが変わる可能性があります。
受講を計画する際は、運輸支局で最新の取扱いを確認してください。
電子制御装置整備のみの認証で求められる主な設備・体制は次のとおりです。
・整備用スキャンツール(国が定める技術基準に適合したもの。少なくとも1車種以上に対応するものを1台)
・水準器(作業場の床の水平を確認するためのもの)
・車の型式ごとの技術情報を入手できる体制(自動車メーカーの整備要領書を保有している、またはFAINES〈日本自動車整備振興会連合会の整備情報提供システム〉などを通じて常に入手できる状態にある)
・エーミング作業に必要なターゲット等の専用器具を、必要なときに入手できる体制(自社で保有する必要はなく、他の整備事業者からの借用や共同保有も認められています)
ターゲット等はメーカーや車種ごとに異なるため、まず自社で取り扱いの多い車種を洗い出しておくと、準備の優先順位がつけやすくなります。
作業場としては「電子制御装置点検整備作業場」と「車両置場」が必要です。
電子制御装置点検整備作業場は床面が平滑に舗装され(車両置場は舗装されていなくてもかまいません)、天井の高さが対象車両の作業に十分であることが条件で、対象とする車種によって必要な広さが変わります。分解整備の屋内作業場(車両整備作業場・点検作業場)と兼用することもできます。
| 対象とする自動車 | 作業場の広さ (間口×奥行) | うち屋内部分 |
|---|---|---|
| 普通自動車(大型) | 5m以上×16m以上 | 5m以上×7m以上 |
| 普通自動車(中型) | 3m以上×13m以上 | 3m以上×7m以上 |
| 普通自動車(小型:貨物用・特種用途) | 2.5m以上×7m以上 | 2.5m以上×3m以上 |
| 普通自動車(乗用)・小型自動車(四輪・三輪) | 2.5m以上×6m以上 | 2.5m以上×3m以上 |
| 軽自動車 | 2m以上×5.5m以上 | 2m以上×4m以上 |
出典:道路運送車両法施行規則 別表第四、国土交通省「特定整備制度概要」。車両置場にも別途基準があります。
電子制御装置点検整備作業場と付属の車両置場は、基準を満たせば、事業場から離れた場所に設けたり、他の事業者と共同で使ったりすることも認められています。その場合の主な条件は次のとおりです。
・事業場から作業場まで、自動車でおおむね1時間以内に移動できること
・共同使用する場合は、支障なく使用できる旨を契約書などの書面で明確に定めていること
・共同使用する設備に十分な余力があり、管理責任者が明確になっていること
自社の敷地に十分な広さがない場合でも、近隣の事業者と作業場を共同使用することで要件を満たせる可能性があります。
2025年7月8日、国土交通省は自動車整備事業の規制を見直しました。認証の設備要件にかかわる主な変更は次のとおりです。
・分解整備(原動機・動力伝達装置・操縦装置・制動装置・緩衝装置)の認証でも、整備用スキャンツールが必須になりました(大型特殊自動車や二輪の小型自動車のみを対象とする事業場を除く)。認証の新規取得時、または事業場の移転時から適用されます
・トーインゲージ、キャンバ・キャスタゲージ、ターニング・ラジアスゲージが不要になりました
・比重計はバッテリテスタで、エンジン・タコテスタとタイミング・ライトは整備用スキャンツールで代替できるようになったほか、一部のプーラ類などは大型車等を扱う事業場に限って備えればよいことになりました
既存の認証工場は、移転などがない限り直ちにスキャンツールを追加する必要はなく、電子制御装置整備の設備要件も変わっていません。両方の区分をこれから取得する場合は、機種を選ぶ段階で両方の要件を満たせるかを販売店に確認しておくと無駄がありません。
なお、2025年6月30日からは、認証工場が届出のうえでユーザーの自宅や運送会社の作業場など事業場外で特定整備を行える「訪問特定整備」制度も始まっています(要件は国土交通省の制度ページで確認してください)。
1年以上の拘禁刑(2025年6月1日の刑法改正施行前の懲役・禁錮を含む)の執行を終えてから2年を経過しない者、認証の取消しから2年を経過しない者(取り消された法人の役員だった者を含む)、役員にこれらに当たる者がいる法人などは、認証を受けられません(道路運送車両法第80条)。

自社の現状を確認し、当てはまらない項目は右側の対応策を検討しましょう。
| 区分 | チェック項目 | 不足している場合の 対応策 |
|---|---|---|
| 人 | 特定整備に従事する工員が2人以上いる | 採用、または外注・段階的な取得を検討 |
| 人 | 対象となる整備士資格を持つ人が、特定整備に従事する従業員の4分の1以上いる | 資格取得の支援、人員配置の見直し |
| 人 | 一級自動車整備士(二輪を除く)がいる、または講習を受けられる二級自動車整備士などがいる(分解整備と両方の認証では車体・電気装置整備士は対象外) | 整備主任者の候補を決め、講習の日程を確認して申し込む |
| 設備 | 技術基準に適合した整備用スキャンツールがある | 対応機種を選定・購入する(国の補助事業の対象になる場合あり) |
| 設備 | 水準器がある | 購入する |
| 設備 | 整備要領書の保有、またはFAINESなどで技術情報を入手できる | 技術情報サービスの利用契約を結ぶ |
| 設備 | エーミング用のターゲット等を、必要なときに入手できる(保有・借用・共同保有) | 取り扱いの多い車種から揃える、近隣の事業者と借用・共同保有の取り決めをする |
| 場所 | 対象車種に応じた広さの作業場(平滑に舗装された床)と車両置場がある | 床の改修、離れた場所の確保、他社との共同使用 |
| 場所 | 共同使用する場合、おおむね1時間以内の距離で契約書を交わせる相手がいる | 共同使用先を探し、書面で契約する |
当てはまらない項目がある場合は、対応策の時間と費用を見積もったうえで、後述の「取得する/外注で回す/段階的に進める」の判断に進みましょう。

電子制御装置整備の整備主任者になるための講習が、「電子制御装置整備の整備主任者等資格取得講習」です。二級自動車整備士などが電子制御装置整備の整備主任者になるには、この講習の修了が必要です。
なお、名前が似ている「整備主任者研修」は、すでに整備主任者に選任された人が受ける法定研修で、別のものです。研修については、後述の「認証を取ったあとに必要になること」で解説します。
講習の修了が必要なのは、一級二輪・二級自動車整備士、自動車車体整備士、自動車電気装置整備士です(分解整備と両方の認証では、車体・電気装置整備士は講習を修了しても要件を満たせません)。
一級自動車整備士(二輪を除く)は、講習を修了しなくても要件を満たします(道路運送車両法施行規則第57条)。
講習は「学科」「実習」「試問」で構成され、特定整備制度や保安基準、故障原因の探求、実車を用いた整備などを学びます。
2025年7月8日からは、この講習の学科などをオンラインで実施できるようになりました。実習の扱いやオンラインでの開催の有無は地域・実施機関によって異なるため、申込時に確認してください。
申し込みの窓口は、管轄の運輸支局または各都道府県の自動車整備振興会です。日程・受講料・定員は地域によって異なり、認証取得のスケジュール全体を左右するため、最初に確認しておきましょう。

認証取得までの一般的な流れは次のとおりです。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1. 事前相談 | 管轄の運輸支局に、取得したい区分・対象車種・作業場の計画を伝え、必要書類や基準を確認する |
| 2. 講習の受講 | 整備主任者の候補者が、必要に応じて資格取得講習を修了する |
| 3. 設備・作業場の整備 | スキャンツール・水準器の手配、ターゲット等や技術情報の入手体制づくり、作業場の床面や広さの確保 |
| 4. 申請書類の作成 | 認証申請書、整備主任者選任届、整備士合格証書の写し、登記簿謄本(法人の場合)、事業場の不動産に関する書類、工員名簿、事業場平面図など |
| 5. 申請 | 事業場を管轄する運輸支局に提出する |
| 6. 審査 | 書類の審査に加え、必要に応じて作業場や設備の確認が行われる |
| 7. 認証 | 認証書が交付される。事業場に標識を掲示して営業を開始する |
期間は、講習の日程、機器の納期、作業場の改修の有無で大きく変わります。講習と機器の納期から逆算し、処理期間の目安は事前相談で運輸支局に確認しましょう。

認証取得にかかる主な費用は次のとおりです。
| 費用項目 | 内容 | 目安・確認先 |
|---|---|---|
| 講習受講料 | 資格取得講習の受講料・テキスト代 | 地域の自動車整備振興会・運輸支局で確認 |
| 整備用スキャンツール | 技術基準に適合した機種 | 機種や対応車種によって幅がある。国の補助事業の対象になる場合あり |
| エーミング用ターゲット等 | メーカー・車種ごとの専用器具 | 取り扱う車種の数で変わる。借用・共同保有で抑えられる場合あり |
| 技術情報 | 整備要領書、FAINESなどの利用料 | 契約内容によって変わる |
| 作業場の整備 | 床の舗装・水平の確保、必要な広さの確保 | 既存の設備状況によって大きく変わる |
| 申請にかかる費用 | 国に納める手数料・登録免許税 | かからない(登記事項証明書などの取得費用は別途) |
金額は既存の設備や取り扱う車種で大きく変わり、一律には言えません。比重が大きいのはスキャンツール、エーミング関連の器具、作業場の改修で、車種をしぼる、ターゲットを借用・共同保有するといった工夫で抑えられる場合があります。
スキャンツールの購入費は、国土交通省の補助事業の対象になる場合があります。
2026年度予算の枠では購入費の1/3(上限30万円)が補助され、2027年1月29日まで、予算の上限に達するまで受け付けるとされています(2026年9月27日時点で「予算残りわずか」と案内)。
内容は年度ごとに変わるため、最新の状況は自動車整備工場が使える補助金一覧で確認してください。

電子制御装置整備への対応は、「認証を取る」か「やらない」かの二択ではありません。次の3つの軸で自社の状況を整理すると、判断しやすくなります。
・入庫台数:電子制御装置整備が必要な作業(前方カメラ付きのガラス交換、センサー付きバンパの脱着など)が、月に何台程度あるか。外注費×台数と、投資額+運用費を比べる
・人員体制:講習を受けられる整備士がいるか。エーミング作業の時間を確保できるか
・設備投資の余力:スキャンツール、ターゲット等、作業場の整備に投資できるか。車種の追加や技術情報の更新など、継続的な費用も負担できるか
| 選択肢 | 向いている工場 | 注意点 |
|---|---|---|
| 取得する | 該当する入庫が継続的にある/講習を受けられる整備士がいる/設備と作業場を確保できる | 投資回収の見通しを立てる。車種ごとのターゲットや技術情報の更新にも継続的な費用がかかる |
| 外注で回す | 該当する入庫が少ない/人員に余裕がない/作業場の広さを確保しにくい | 外注先が電子制御装置整備の認証を受けているかを必ず確認する。センサー付きのガラスやバンパの脱着も対象作業のため、自社に認証がない場合は脱着とエーミングを認証事業者に依頼する必要がある。外注費と引き取り・納車の手間を見積もりに反映する |
| 段階的に進める | 入庫は増えているが、すぐに全車種へは対応できない | 取り扱いの多いメーカー・車種のターゲットから揃える、作業場を共同使用するなどして初期投資を抑え、実績を見ながら範囲を広げる |
判断にあたって見落としやすいのが車検への影響です。
指定工場(民間車検場)の場合、電子制御装置整備の認証がないと、対象車両の保安基準適合証を交付できず、自社で車検を完結できません。
反対に、認証を受けていないガラス業者などに、自社の認証事業場の構内で自社の管理のもとで作業させる「構内外注」は、その旨を書面で取り決めていれば可能です(国土交通省「特定整備制度に関するよくある質問」)。
外注で回す場合も、エーミングを含む作業を見積りに漏れなく反映することが利益を守るうえで大切です。料金の考え方や保険修理での扱いは、エーミングの料金の解説記事で詳しく解説しています。

認証事業者には、次のような義務があります。
特定整備を行ったときは、特定整備記録簿に自動車の登録番号、整備の概要、完了した日、依頼者の情報などを記載し、自動車の使用者に写しを交付したうえで、記載の日から2年間保存する必要があります。
選任した整備主任者には、新任時と毎年度、整備主任者研修を受講させる必要があります(法令研修はすべての整備主任者、技術研修は事業場の整備主任者のうち1人以上)。
2025年7月8日からは座学をオンラインで実施できるようになりましたが、開催方法は地域によって異なります。
認証を受けた事業場は、公衆の見やすい場所に認証の標識を掲げる必要があります。
また、定期点検整備(道路運送車両法第48条)を行う事業場は、その料金を事業場で依頼者の見やすいように掲示し、自社で管理するウェブサイトにも掲載する必要があります(自動車特定整備事業に常時使用する従業員が5人以下の場合や、自社のウェブサイトを持たない場合を除く)。
さらに、定期点検整備の依頼者には、必要な整備の内容と必要性を説明し、料金の概算見積書(電子データでも可)を交付しなければなりません。
見積りの作成と交付を効率よく行える仕組みは、認証後の業務を回すうえでも重要です。
事業者の氏名・名称・住所、法人の役員、事業場の所在地、屋内作業場や電子制御装置点検整備作業場の面積・間口・奥行に変更があったとき、事業を廃止したときは30日以内に、整備主任者を選任・変更・解任したときは15日以内に、運輸支局へ届け出る必要があります。
対象とする自動車や整備の区分を追加・変更する場合は、事前の申請が必要です。
特定整備記録簿は、以前から電子的な方法での作成・保存が認められています。
2025年7月8日からは、使用者の承諾を得れば、写しの交付もメールやクラウドなどの電子的な方法で行えるようになり、使用者が備え付ける点検整備記録簿の電子保存も認められました。
電子で運用する場合の主な注意点は次のとおりです。
・求められたときに、直ちに明瞭な状態で画面に表示したり、書面を作成したりできること
・国の取扱いに沿って、作成・更新の履歴の記録、検索、バックアップ、改ざん防止などの管理を行うこと
・写しを電子で交付する場合は、使用者が印刷できるようにし、承諾が撤回されたら書面で交付すること
・運輸支局などで検査(持込検査)を受ける際は、書面の点検整備記録簿を提示する必要があること
紙やExcelでの運用では、記録簿や見積書・請求書、車両情報のひも付けが手作業になりがちです。電子制御装置整備を始めると記録する作業内容はさらに細かくなるため、一つの仕組みで管理できると事務の負担を抑えられます。
見積・請求から記録簿まで、整備の記録を一元管理するなら トランターが販売する整備管理ソフト「ドリームパワー」は、 顧客・車両管理、見積書・請求書の作成、車検案内などに対応しています。 点検整備記録簿の作成・印刷は標準プランの機能で、 月額6,600円(税別)からのミニプランには含まれません。 2,500社以上に導入されており、他社ソフトからのデータ移行(有料)にも対応しています。 別途初期費用がかかり、料金はプランによって異なります。 事故車・鈑金修理の見積りには「コグニセブン」をご用意しています。 前方センサー付きの車両の修理では、 エーミングなどの作業を見積りに漏れなく反映することが利益を守るポイントです。 |

A. できません。
認証は区分ごとに受けるもので、対象車両の前方監視用カメラ・レーダーの脱着や、ターゲットを使うエーミングを事業として行うには、電子制御装置整備の認証が別途必要です。
A. 対象車両で前方監視用のカメラが付いたフロントガラスを脱着する場合は、カメラ自体に触れなくても電子制御装置整備の対象になります。
A. 資格取得講習は、電子制御装置整備の整備主任者になるために受ける講習です。
整備主任者研修は、選任された整備主任者が新任時と毎年度に受ける法定研修です。
2025年7月8日から、いずれも一部をオンラインで実施できるようになりました。
A. 電子制御装置整備の対象車両については、認証がないと保安基準適合証を交付できません(2021年10月1日以降)。
対象車両の入庫がある指定工場では、取得を優先して検討する必要があります。
A. スキャンツール、エーミング用のターゲット等の手配、技術情報の利用料、作業場の整備、講習受講料などがかかり、既存の設備や取り扱う車種によって大きく変わります。
認証の申請に、国に納める手数料や登録免許税はかかりません。
A. できます。
作成・保存は以前から認められており、2025年7月8日からは使用者の承諾を得れば写しの電子交付も可能です。
求めに応じて直ちに表示・書面化できるなど、国の取扱いに沿った管理が必要です。

特定整備の認証は「人・設備・場所」の要件を満たして取得するもので、経過措置は2024年3月末で終わっています。
取るか、外注で回すか、段階的に進めるかは、入庫台数・人員体制・設備投資の余力で判断しましょう。
電子制御装置整備への対応は、入庫の取りこぼしを防ぐだけでなく、見積りや記録の管理を見直すきっかけにもなります。
まずは本記事のチェックシートで自社の現状を確認し、管轄の運輸支局への事前相談から始めてみてください。
スキャンツール導入後の記録・見積管理を見直したい方へ
株式会社トランターでは、整備管理ソフト「ドリームパワー」と
事故車・鈑金見積りソフト「コグニセブン」の導入相談・資料請求を受け付けています。
記録簿の作成や見積・請求業務の効率化について、お気軽にご相談ください。